2019年の御礼と15周年の節目にあたって

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2019.12.24 / 11:22 AM
Author :
psys
Category :
  • コラム
  • 2019年も残すところわずかとなりました。
    今年も多くの皆様との共働の機会をいただき、改めて御礼申し上げます。

    令和という新しい時代の到来、オリンピック開催に向けた変化の加速…。皆様にとっては、どのような一年でしたか?

    私たちにとって2019年は、これまでの15年の活動の成果を実感する場面と、同時に、不確実性を実感する場面が混在した一年であり、それゆえに、僭越ながらもチームとして成長できた一年であったように思います。

    また、世の中に目を向けると、SDGsやESGが、企業や個人に浸透していることを肌で感じる機会もあった一方で、今なお、解決できていない課題に歯がゆい思いをし、改めて自分たちの役割は何かを省察する機会もありました。

    例えば、昨年から今年初旬に報道されていた大学入試の男女差別、年末に発表された世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数」の状況、伊藤詩織さんの事件のみならずメディアで数多く取り上げられる性犯罪やハラスメント報道。

    こうした日本の人権やジェンダーの現状は、世界がサスティナビリティに大きく舵をきる中では特殊であることは言うまでもなく…。これに加え、環境面での対応の遅れも周知のこととなり、多くの領域で「日本の普通」が、他国の感覚とズレているとの指摘は後を絶ちません。

    こうした現実を見るたびに、私の周囲の人たちが口にする「自分や職場は変わってきた」という声に安堵するのではなく、私たちは問題の一部であるという全体性(ホールネス)を感じながら活動していく意義を再認識し、幾度となくそんな話をメンバーと交わした一年でした。

    年の瀬に振り返りをしつつ、自分や自分の半径数メートルの活動領域の中では「いま」や「ここ」に不具合がなくても、数年先の未来の私たちや次の世代に「いま、ここで、変われないこと」が影響していく…。そんな感覚を共有しながら、変わろうとしている人と組織の背中を支える存在に成長したいとの気持ちを、雨上がりのやわらかな日差しとともに感じています。

    今年も残すところわずかとなりました。来る新年が皆様にとって輝かしい1年となりますよう、お祈り申し上げます。

    2019年12月 高見 真智子