会員の活動WE-Net福岡Ⅶ期(女性管理職ネットワーク)
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- 2021.03.31 / 16:21 PM
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- WE-Nextの会
- お知らせ
7期定例会の内容
第1回定例会
【日時】 | 2020年8月27日(火)15:00~17:30 |
【開催方法】 | ZOOMウェビナーによるオンライン開催 |
【出席者】 | 23名(7期生は全25名) |
【内容】 | 1.開会のご挨拶(久留代表) 2.WE-Net福岡の背景と概要 3.7期生 2020年度活動と活動の流れ 4.7期生交流(ワールドカフェ) 5.探求テーマの選択 6.第2回準備会メンバー選出 |
第2回定例会
【日時】 | 2020年11月26日(木)15:00~17:00 |
【開催方法】 | ZOOMウェビナーによるオンライン開催 |
【出席者】 | 21名(7期生は全25名) |
【内容】 | 1.開会のご挨拶(久留代表) 2.第1回定例会の振り返り 3.グループワーク① 〜事前課題のメンバー間共有と探求⽅針決定〜 4.全体ワーク 〜各グループからワーク①の発表〜 5.グループワーク② 〜探求方針再考、チーム内分担決め〜 6.高見副代表よりご挨拶 7.第3回定例会に向けて 8.グループワーク③ 〜第3回準備委員選出とチームMTGの進め⽅〜 |
第3回 最終定例会
【日時】 | 2021年3月19日(金)14:00~17:000 |
【開催方法】 | ZOOMウェビナーによるオンライン開催 |
【出席者】 | 43名(7期生は23名) |
【内容】 | 1. 開会のご挨拶(久留代表) 2. 各チーム探求テーマに関する発表(15分間×5チーム) 3. グループワーク ~各チーム発表を受けて~ 4. 7期生コミットメント発表 5. 高見副代表より講評、ご挨拶 |
※コロナ感染症対策のため、すべての定例会をオンラインで実施。
回数も3回に限定して行った。
第3回 最終定例会詳細
1.開会のご挨拶 (久留代表)
はじめに、「女性の大活躍推進福岡県会議Nextステップを考える会」代表・久留百合子氏よりご挨拶を頂きました。
「2回の定例会を経て今回が3回目の開催となりました。7期生はすべての活動をオンラインでされた苦労があると思います。私は、長く女性の活躍に関わることに携わってきましたが、日本では法律はできるものの活躍そのものがなかなか進まない状況があります。7期生のテーマである「女性リーダーを育む社会づくりに必要な取り組みとは何か」は、森前会長の発言もあり、期を得たテーマだったとも思います。7期生の集大成として、社会に発信していくような報告を期待しています。」というお言葉を頂戴しました。
また、Nextステップを考える会として1年間議論されてきて、今後、新たに社会への提言や遡及を行う組織(運動体)として活動すること、2021年度もWE-Net8期生を募集すること、7期生も1年間の活動は終わるが今後もサポーターとして活動してほしいと述べられました。
2. 各チーム探求テーマに関する発表(15分間×5チーム)
■チーム1-a 日本の社会構造
意思決定に参加する女性が増加している社会・業界・組織はどこが違うのか?
●私達は、まず女性活躍推進の現状分析を行い、実現できていることとでてきないこと(課題)を整理ました。
●また、身近に感じている共通の課題を考えました。
●このような課題解決に向けて、有効方策を考えるために先進的企業の取組みを調査しました。
(有効方策の一例)
・多様な人材や価値観を生かし,より大きな価値を創出するダイバーシティ経営
・キャリアパスを止めない柔軟な働き方(テレワーク、フルフレックス制度)を支援
・ライフステージ別のマネジメント(特に20代など若いうちに経験を積ませる、仕事の土台作り)
・常にキャリアパスビジョンを描かせ育成する仕組み(ロールモデル:男女問わず)
・メンターをつけることで、主体的に動くための後方支援 など…
●課題解決のためには、「個人、組織、社会がいずれも現状からレベルアップしていく必要」があります。
●これらを踏まえた私達の提言は以下のとおりです。
●私達1-aチームは、このテーマを通じて、社会全体や自分たちの属する組織体にある課題を深く考え、どうすれば課題の解決に向かうのか、メールやオンラインでの会議を通じて意見交換、合意形成していきました。
そして、それぞれの多忙時期も考慮しながら、得意分野をいかして資料化していきました。
チームメンバーのお互いへの思いやりや時間管理の素晴らしさに本当に感謝しています。(文責:中山奈)
■チーム1-b 世界の現状から考える日本の未来
意思決定に参加する女性が増加している社会は日本とどこが違うのか?
日本の現状と未来を考えるためには、世界の現状を知ることから始めたい。
そんな想いで集まった5人のメンバーで私たちのチームは構成されています。
北欧ノルウェー王国からスタートし、ヨーロッパ、北米、南米、東南アジアと
パンデミックが発生し、自由に海外に行けない状況下において
皆さんにひとときの世界旅行を楽しんでもらおうと、リレー形式で各国の現状を説明しました。
女性の社会進出が進む各国の調査結果をまとめると、以下の3つに集約されました。
1. 「強制力の強い法律」が存在し、女性の政治・経営参加を後押ししていること。
2. ジェンダーによる役割意識からではなく、個人の特性による役割意識による社会的役割分担が行われている傾向が強いこと。
3. 女性たち自らが意志を持ち、行動し、社会へ働きかけることで、社会を変えてきたこと。
そして、私たちが提言を導き出すためのプロセスで最も重要と考えたのは
『ジェンダーギャップ指数を高めることを目指すのではなく
日本に暮らす人たちが、幸せであると感じられる社会へ向かうことを目指す』
という目的を設定することでした。
それを踏まえて議論した私たちの提言は、次の通りです。
最後に、一度も会えない環境の中で、メンバーの個性を尊重し、自分の個性を活かしながら活動してきた時間は、私たちの印象に強く残るものとなりました。
このような機会を得られたこと、メンバー一同心から感謝しています。(文責:脇山)
■チーム2 「経営人材としての女性育成」
~女性経営層を組織力の向上に繋げるために組織は何をしていけばいいのか?~
WE-Net福岡7期生のテーマである「女性を育む社会づくりを考える」のもと、上記探求テーマを選んだ私達は「組織が女性管理職にどういう基準を求めるのか」現状を知ることから始めよう、と先ずはヒアリング調査を行うことにしました。
質問
① 女性管理職に期待することは何ですか
② 男性管理職との違いはありますか
③ 経営人材を育成するには何が必要ですか
自社の経営層、管理職のみならず異業種他社の管理職など計64名(うち女性6名)から多くのご意見をいただき、分析し、2班は定例会にて以下のコミットメントを行いました。
ヒアリングを行ったことで、意外にも組織が求めることは男性、女性に区別はない、ということが分かりました。
また、今回このような機会を持てたことで経営層の本音が聞け、組織から期待されていることを知り、今後の励みにもなりました。
WE-Netの活動そのものが「経営人材としての女性育成」であり、宣言で終わりではなく常に問題意識を持ち、行動し続けたいと考えています。
コロナ禍で全てのミーティングをWebで行うことでコミュニケーション上の問題も多々ありましたが、それでも無事に発表に至ることが出来たのは班のメンバーのお陰と本当に有り難く思っております。(文責:三原)
■チーム3「女性のキャリア観~女性のキャリア意識醸成のために必要なことは~」
私たちチーム3はまず女性のキャリア観を検討するにあたり、「キャリア」とは何か、定義を確認することから始めました。以下のとおり、チーム3では「キャリア」を単に仕事上でのステータスではなく人生そのものととらえました。
キャリア=人生そのもの、であれば、結婚、育児、介護といったライフステージに影響を受けやすい女性が、自らの人生を生き生きとしたものにできるように、またどのようなライフステージを迎えても働き方を含め自分自身の人生を輝かせるための指針として「キャリア観」を持つことが重要と認識しました。
一方、女性のキャリアを取り巻く環境自体も大きく変化していることにも着目しました。
【日本人の働き方・働く環境の変化】
高度成長期に構築された「終身雇用」「年功序列」「長時間労働」の日本人の働き方がリーマンショックなど経済の変化を経て1990年代以降大きく変化。
◎ 団塊世代の高齢化、少子高齢化時代に突入
◎ 日本人の寿命が延び、人生100年時代が到来
◎ ワークライフバランスが推進され、自らの働き方を選べる自由度が向上
⇒さらに、2020年に入ると働き方改革法が施行され、コロナ禍とあいまって働き方の多様化が一気に加速。
特にコロナ禍で今期の活動自体も全てウェブ上で実施するほど急激に働き方が変化している現在、受動的に仕事やライフイベントへ対応するより、自らの意思でキャリアを選択する重要性が一層増している状況であることをメンバー全員で改めて確認し、チーム3からは以下の自主宣言を採択しました。(文責:中山幸)
■チーム4 固定的役割意識
~家庭における男女の固定的役割に対して 何をすればより良い社会づくりにつながるのか~
チーム4では、これから家庭を作る人とWE-Netにむけて、次の提言をまとめ発表しました。
・これから家庭を作る人への提言
1 ジェンダーバイアスの再生産を止めましょう
2 互いの価値観を認め共に家庭を育てましょう
3 誰もが楽しく生きやすい社会を作りましょう
・We-netへの提言
1 男女でともに学ぶ機会を!
2 女性だけ、男性だけでは、前に進めない
また、第3回定例会当日、各チームの発表を拝聴し、自分たちの調査・発表にはなかったキーワード「品格」と「キャリアプラン」について議論しました。「品格」とチームのテーマ「固定的役割意識」のイメージはうまく繋がらないという意見もあり、まとめの提言に加味することは見送った一方、「キャリアプラン」は「家庭」を舞台に考えることが出来ることに着目。そこで「人生100年時代を見据えたキャリアプラン」も大切だけれど、プラン通りにいかない人生、もっと近いところにマイルストーンを置いて「家庭という社会の最小単位」でキャリアプランを見直していくことをまとめに追加しました。また、提言するだけでなく行動(考動)につなげることが最終的な結果につながることになることも付言しました。(文責:中野)
3.高見副代表より講評、ご挨拶
すべての発表終了後、高見副代表より閉会のご挨拶を頂きました。
「今期は新型コロナウイルスの影響で、スタートも遅く時間も限られたなかで各チームが色々と活動され準備されたことが発表に滲み出ていました。
最終定例会を通じて得たキーワードはバイアスと社会構造です。バイアスというのは誰でも持っているもので意識してコントロールすることが非常に難しいものだそうです。問題は「男性」「女性」と十把一絡げにしてみるにあたり、バイアスによるネガティブな評価が入ってしまうことです。
『だから女性は~だ』『だから男性は~だ』と言う場合、本当にその見方が女性全員に当てはまるのか、男性全員に当てはまるのか、いったん立ち止まって考えることが大切です。
文化を反映した役割とかコミュニケーションの仕方を変えて、これからは女性だけではなく、経営層の方、また育児期にある男性の方々と話をしていくのが必要と思われます。
政治の世界でも女性議員を増やすため、クオータ制等を取り入れている国もあります。
数値目標というと違和感がある方もいますが、社会構造を変えていくには意識を変えなければなりません。
しかし意識はコントロールすることが難しい、だからまず形から入ることが大切になります。その結果、意識が変わり社会が変わっていく。
みなさんのような女性のリーダーを増やして、一緒に社会を変えていきたいと改めて思いました」
と7期生の今後の活躍へ期待を寄せられました。